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NEWS/レポート

2009年8月16日(8月16日 24時00分)

第23回ビーチバレージャパン最終日。
西堀・浅尾ペア初代女王に輝く!! 白鳥・朝日ペア4連覇達成!!

ビーチバレージャパン初代女王に輝いた西堀・浅尾ペア 
写真/坂本清
  8月16日(日)、神奈川県藤沢市・鵠沼海岸において、Master Card ビーチバレージャパン最終日が行われた。昨日に引き続き、真夏日の中、メインコートで男女準決勝、そして決勝戦が行われた。

 午前9時30分、女子準決勝の1回戦がスタート。ウイナーズを勝ち上がってきた浦田聖子・楠原千秋ペアと敗者復活から勝ち上がってきた尾崎睦・草野歩ペアとの対戦だ。序盤、浦田のカットショットやブロックが決まり、5―2で最初のコートチェンジを迎えるが、その後は尾崎・草野が追いすがり、1点を追いかけあう大接戦を繰り広げた。
 尾崎・草野ペアの息がぴたりと合い、尾崎がレフトからライト側に走り込んで強打を決めるという場面も見られた。コートの広さを生かすプレーのダイナミックさは、このチームの持ち味と言えるだろう。しかし、ベテランの二人を翻弄するものの、連続得点にはなかなか結びつかない。2セット目も同じように1点を奪い合う展開が続いたが、どちらにとっても苦しいシーソーゲームを制して決勝に駒を進めたのは、浦田・楠原ペアだった。

 女子準決勝の第2試合は、西堀健実・浅尾美和ペア対鈴木洋美・田中姿子ペア。1セット目、まずは西堀がラインショットで先制点を挙げた。そこからさらに西堀のブロックや浅尾のスパイクが決まり、5―2とリードして最初のコートチェンジ。その後も終始リードをキープしながらゲームが展開していくが、鈴木・田中ペアもやられているばかりではない。鈴木の連続ブロックや強打で対抗し、1セット目は、21―19で鈴木・田中ペアが勝ち取った。
 2セット目、鈴木・田中ペアのリードでスタートしたが、浅尾のスパイクが決まり7―7で2度目のコートチェンジをしたところから、試合の流れが大きく変わり始めた。今季、サーブの狙い所や強弱など、コントロールの精度が抜群に上がってきた西堀だが、この後西堀のサービスエースが決まると、そこからじわじわと1点をリードする展開に変わったのだ。浅尾のショットが決まると、西堀が必死にとりすがって上げたラストボールが相手コートコーナーに落ちるなど、流れを引き寄せ21―17でセットを取り返した。
 最終セットも勢いは変わらない。西堀のブロックや浅尾のスパイクが決まると同時に、鈴木・田中ペアのミスが目立つようになる。最後は浅尾の冷静なショットが決まり、15―10で鈴木・田中ペアを下して、決勝進出を決めた。

女子決勝戦。浦田の攻撃に対しブロックに跳ぶ西堀
写真/坂本清
 接戦の展開となった女子準決勝の後、男子準決勝の第2試合、山本辰生・畑信也ペア対青木晋平・長谷川徳海ペアの準決勝もフルセットの激闘。そのため、予定時刻の14時を大幅に過ぎてから、女子決勝戦が行われた。
 決勝のカードは、昨日も対戦した浦田・楠原ペア対西堀・浅尾ペア。昨日は、このゲームで西堀・浅尾ペアが敗退し敗者復活に回った。午後になると海風が強くなり、スタンドに囲まれたメインコートにも強風が吹き抜けている。そんな中、やはり1点を追いかけあうハードな展開になったが、決勝戦に入って、西堀・浅尾ペアの勢いはさらに増してきた。
強風にもかかわらず、浅尾はジャンプサーブを打ち続ける。ショットより強打。攻めのプレーが大事なところで、得点につながっていく。21―18で最初のセットを手にした。
 2セット目、互いに好レシーブを繰り返し、長いラリーが続いたが、西堀の上げたきれいなトスを浅尾がライトからの強打で決め、先制点を挙げた。この1点で、優勝に王手がかかった。その後は西堀・浅尾ペアが終始リードする展開でゲームは進んでいく。楠原のショットが決まった14―17の場面でタイムアウトをとった。が、勢いは止まらず西堀のサービスエース、浅尾のスパイク、さらに浅尾のブロックまで決まり、マッチポイント。最後の1点もラリーを制して西堀がショットを放ち、21―18 で優勝を決めた。
 西堀・浅尾ペアは、昨年、大阪で開催されたビーチバレージャパン・レディースで優勝。1年越しに、ビッグタイトルを手にした。
「素直にうれしいです。今年に入って二人のメンタルが課題でした。ただ、ガムシャラに勝ちたいという気持ちだけではダメで、勝ちたい気持ちを、プレーで表すことが大切。やっとできました」(西堀)
「昨日、フルセットに負けた相手に今日はストレートで勝てた。タケ(西堀)さんに本当に助けられた結果です。でも、優勝って、本当に気持ちいいですね」(浅尾)
 今季、ワールドツアーのグランドスラム・オーストリア大会で本戦出場を果たした。そうした経験が、今大会の優勝にもつながった。
「ずっと二人でやってきて、課題をたくさん話し合って、乗り越えてこられたと思います。来週からさらに3連戦。勝ち味を忘れずにやっていきたいと思います」(浅尾)  

初のベスト4に進出した井上・仲矢ペア
写真/飯島剛史
 男子準決勝の第1試合は、昨年の覇者、白鳥勝浩・朝日健太郎ペアと仲矢靖央・井上真弥ペア。序盤、仲矢・井上ペアがリードしていたが、随所で朝日の高いブロック、白鳥の計算されたような長いショットが決まり、差を広げさせずに追いつめていく。18―18で並んだところから、井上のショットがネットにかかり、仲矢のスパイクがアウトになるミスが続いてセットポイント。長いラリーの末に、ライトから井上が打った強打を朝日がシャットして1セット目を21―18とした。2セット目は、完全に王者のワンサイド展開。朝日のブロックが炸裂し、21―8という大差で決勝進出を決めた。

  大会個人8連覇を達成した白鳥
写真/坂本清
  前述した通り、男子準決勝の第2試合は、フルセットにもつれ込む激戦。1セット目は山本・畑ペアが21―16とし、2セット目は青木・長谷川ペアが21―19で勝ち取り、最終セットを迎えた。この試合、長谷川のブロックやスパイクで得点すれば、青木が絶妙なポジションどりでレシーブして、そこからの攻撃で得点を挙げるという展開。一方の山本・畑ペアもブロック&レシーブの連携では、決してひけをとらないものの、最後の決め手で上回ったのが、青木・長谷川ペアという印象だ。
長いラリーが続き、それをどう決めきるか。最終セットのマッチポイントも長いラリーの後で長谷川の強打が、最後の1点も同じく長いラリーから青木のスパイクが決まり、15―11で決勝に駒を進めた。
 
  昨年度決勝戦の再来となった、朝日・白鳥ペア対青木・長谷川ペアの決勝戦。青木は、今季、白鳥・朝日ペアとともに練習を積み、実力を上げてきた。青木とのペア解消が決まった5月以降、初めて1人で練習方法から考え、自分の課題に取り組んできた長谷川。個々に実力を磨いて、今大会の試合の中で互いのよさを感じあいながら、決勝戦まで上りつめてきた。 昨年と同じ対戦カードながら、実は、中身は大きく違っている。昨日、ウイナーズ4回戦で白鳥・朝日ペアと対戦し、12―21、14―21と大差で負けた。女子決勝と同様、青木・長谷川ペアにとっては、リベンジを賭けた決勝戦である。

  表彰式での男女入賞チーム
写真/坂本清
 序盤から朝日のブロックが決まる。リーチが長くスパイク到達点では決してひけをとらない長谷川と、巧いショットで今大会他チームを退けてきた青木のショットやスパイクも、随所で朝日のブロックに翻弄される。シャットだけでなく、避けて放ったショットを、白鳥が待ってレシーブする。
 しかし、「昨日みたいにボコボコにやられっぱなしにはしない」という長谷川の言葉通り、打ち込むコースやショットの長さを変え、ブロックアウトを狙い、あらゆる攻撃バリエーションを繰り出して攻めていく。1セット目は21―19と迫って惜敗した。しかし、2セット目に入ると、そうした青木・長谷川ペアの攻撃バリエーションを見据えた白鳥・朝日ペアのディフェンス連携はいっそう固くなっていった。白鳥のジャンプサーブで攻撃を制限し、確実にブロック&レシーブでサイドアウトを切っていく。青木・長谷川ペアの攻撃も決まっている。両チームともにミスによる失点はほとんどなく、どちらかの攻撃で得点するという最高のゲーム展開だ。が、それでも白鳥・朝日ペアの圧倒的な力の前に、青木・長谷川ペアは13―21で力尽きた。この決勝戦だけで、朝日のブロック決定本数は、8本に及ぶ。
「今季、ワールドツアーでもサーブをピンポイントでコースに打ち分けていくこと、ブロック得点、サイドアウトを切る、トスの精度という4つがチームのテーマになっています。その中で、ワールドツアー中からブロックはリズムが自分なりに出来てきたという手応えを感じていました。しかし、ブロックが決まるためには、その前にサーブでどれだけ攻撃の幅を封じ込められるか、白鳥のレシーブとの信頼関係をどれだけ築けるかにかかっています。今日は、それがいい形でできたと思う」(朝日)
 チームとしては4連覇だが、白鳥個人だけで言えば、連続8年チャンピオンの座をキープしている。
「ワールドツアーから帰国してすぐに毎年この大会があって、時差ボケが残ったままだったりもしているけれど、鵠沼のこの大会の雰囲気は、日本に帰ってきた安堵感があります。この大会で勝利して、国内での連戦を戦うというリズムが出来ている。それが8年間続けてこられた理由だと思います」(白鳥)
「白鳥は、日本の“レジェンド”ですよ」と朝日は強調する。 昨年と同じ対戦カードでの決勝を戦った青木、長谷川という次代を担うプレーヤーの成長ぶりにも、朝日、白鳥は期待する。
「伸びしろはまだまだ大きい。こういう面白いゲームができるということは、日本の大会のレベルも上がってきたということだと思う」(白鳥)

 フレッシュな女王の誕生と、伝説となるべきチームの存在感。男女大会となったMaster Cardビーチバレージャパンは、新たな記録、記憶を残して閉幕した。  

(取材・文/宮崎恵理)  


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