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HOME特集>ワールドツアーで視る、世界で勝つための課題とヒント

特集 JBVツアー開幕!!

ワールドツアーの戦い

 『SWATCH FIVBワールドツアー2009』は、5月31日に終了した韓国オープンをもって、一区切り。およそ1ヵ月の小休止を経て、6月25日にノルウェー・スタヴァンゲルにおいて、2年に一度の世界選手権が開催される。
  その後は、毎週のようにワールドツアーのグランドスラムが行われ、ビーチバレー界はいよいよトップシーズンに突入することになる。
 世界選手権においては、ポイントの関係上、日本チームの出場がかなうかどうかは未定だが、7月のグランドスラムから日本チームはヨーロッパに旅立ち、ワールドツアーでの戦いが再び始まる。

  先に行われたワールドツアー日本オープンでは、予選・本戦合わせて7チームが出場したものの、浦田聖子(MDI)・楠原千秋(フリー)ペア以外は、本戦1日目で全滅。唯一1勝を挙げ、17位決定戦に進出した浦田・楠原ペアもそこで力尽き、本戦2日目で日本チームが姿を消すさびしい結果となった。
  そこで北京五輪後、世代交代やペアチェンジが進められている中、今後日本チームが上位進出を果たすために、いったい何が必要なのか。5月19日~5月24日に大阪で開催されたワールドツアー日本オープンの模様から検証してみたい。

日本チーム共通の敗因

 試合後の記者会見──。各チームに敗因を聞くと、いくつかの同じキーワードが飛び交った。

 攻撃面でいえば、「相手は国内の選手と違って大きいし、パワーと高さで押されてしまうので、いかに高いブロックを前にして攻撃できるか、が課題」と楠原。日本史上最高の高さを持つ鈴木洋美(フリー)も、「世界の高いブロックに対して、今まではショットで交わして逃げることを繰り返していた。今大会は逃げないで強打を打っていったけれど、そこで打ち切れる力、冷静にボールを見る力、メンタル面がまだまだ足りない」と分析した。

 もう一方の守備面では、「相手は高さとパワーがあるので、サーブで攻めて相手の体制を崩してディフェンスをする。そこで拾って攻めることができれば、勝てるチャンスはあると思う」と浅尾美和(エスワン)。日本屈指のサーブ力を持つ楠原は、「サーブで押せるか、押せないかがポイントになる。チェコ戦(17位決定戦)では、自分たちがやらなければいけないサーブで攻めることを、相手にやられたのが大きな敗因」と語った。

  これらのコメントから、日本チームが述べる共通のキーワードが、『高さとパワー』、『サーブ力』ということが浮き彫りとなる。185cm以上の大型選手がゴロゴロ存在し、男子のスタイルに近づきつつある世界の女子ビーチバレー界で『高さとパワー』と『サーブ力』は、もはや必要不可欠。それを擁する者が、勝負を制しているのである。 ジャンプサーブを打つ浅尾とネット際で構える西堀
写真:坂本清

勝つためのヒント

 しかし、『高さ』の部分において日本チームの現状を考えると、185cmを越えているのは、鈴木ただ一人。上背のない日本勢が、世界で勝つためにはどうすればいいのか。

 そのヒントは、今大会で北京五輪銀メダリスト率いる中国に勝利した浦田・楠原ペアの戦いから読み取ることができる。2回のオリンピックに出場したベテランの楠原は、「スパイクを打つ時は、とにかく速く、ネットの通過点が高くなるように、トスをネットから離して打つことを意識している。そうすれば、ボールがブロックに当たってもはじかれるので、それを拾おうとする相手の体制は崩れる。もしブロックされたとしても、ボールが真下に落ちることはないし、フォローしていつでも攻撃できる体制を作っておくことができる」。

 また、さらに精度を高めなければいけない『サーブ力』に関しては、「相手チーム(中国)をスカウティングしている時に、フローターに弱い印象があったのでそこを重点的に狙った。サーブに変化をもたせることが重要」(楠原)。ただ強いサーブを打てばいいというわけではない。サーブ順がまわってきたその状況に応じて、決してミスすることなくサーブの質・コースの精度を高められるかが、カギとなる。

  ドイツのブロックを交わす浦田と、フォローに入る楠原
写真:坂本清

 3年後のロンドン五輪に向け、土台となる今季。世界で勝つために、日本チームはこの夏、どんな打開策を持って挑むのか。日本の各チームがどこまで経験を積み上げることができるのか、注目したい。

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