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HOME特集>ビーチバレーインタビュー2 朝日健太郎

特集 インタビュー

 
  北京五輪を経験したことで、「もっと強くなりたい」という想いが沸いてきたと言う朝日健太郎。パートナーの白鳥勝浩とともに再始動した今季は、常に「トライ」をテーマに挑んできた。
  朝日がこの一年、取り組んできたもの、そして得たものとは……。                             撮影/松永和章(Agence SHOT) 

ハードルを乗り越えるために

  
──2009年は、どんな一年でしたか?
「今年は、目標に到達できなかったというのが一番ですね。北京五輪までは、ただ思いっきりプレーするだけでよかったけれど、北京五輪以上の成績を出すためには、あのままではどうしても安定感にかける。今季はその反省点を見直したときに、まずチーム力を安定させて、世界と勝負できる計算できるチームを作ろうという目標を掲げてスタートしました。いろいろ試しながらやってきたんですけど、結果的に世界で勝てるバレーを実践することができなかったので、悔しいシーズンになりましたね」


──開幕戦となったワールドツアー中国オープンは9位。そこから順位も低迷しました。
「中国オープンは、まだ昨季の貯金でやっていた感じはありますね。今季ずっとやってきたのは、サーブに始まってトス、レシーブ、スパイク、ブロックの一個一個の基本的なプレーの質を求めてアベレージを上げること。そこが安定しないとワールドツアーでコンスタントにいい結果を残すことができないですね」


──今季は、試合中に白鳥さんが朝日さんに教える姿が印象的でした。 具体的に何を指示されているんですか?
「ブロックのことが多いですね。特にブロックとレシーブの関係の確認ですね。今まではチームとしての戦術が流動的すぎたから、そこを安定させるためにディフェンスのカタチを固めているところです。今までは、いいときはいいけど、悪いときは悪かった。その悪いときをなくして、全体的な質を上げようとしているので、トスにしても攻撃にしても、もう一つ工夫なり、考えを持ってプレーするようにしています。今までは、まんべんなく元気よくプレーしていればよかったところを、一個一個チームの考えに基づいて確認しながらプレーしているので、情報量が増えた分、難しい部分もありますよ。その部分で神経質になりすぎてもダメだし、思いっきりやるだけでもダメだし、どこでバランスをとるかというのも課題ですね」


──苦しんだシーズンだったんですね。
「まあ、一個上を目指してこれだけハードルが上がれば、越えるの大変ですよね。白鳥も試合中は、自分の考えを消化 しようと考えながら試合を組み立てているので、僕自身も白鳥の要求にも応えたいし、あとは自分でやりたいことができるかどうか、が大切ですね」


──ここを越えないと北京五輪より上は見えない?
「見えない、見えない。今まで楽ちんといったら楽ちんだったんですよ。調子が悪いときでさえも、『オリャー!!』って思いっきりやればよかったから(笑)。ただ、それだけだと今までの成績止まり。ワールドツアーの中でも、予選を必ず通過するチーム、そこから一個上がって本選にずっといるチーム、そこからまたベスト8に食い込むチーム、さらに表彰台に上がるチーム、というふうにレベルが分かれているんですけど、今のままではたまに9位とか入れても、ベスト8には入れない」

                           撮影/松永和章(Agence SHOT) 

新しい発見が多かった一年

 
──今季は、例年よりも地方の大会に多くまわられて、改めていかがでしたか?
「新潟国体は、出場してよかったですね。地元の方が全面的に応援してくれて大会を盛り上げたいという気持ちがすごく伝わってきました。今年は、国体や宮古島大会に出場してみて、プロの大会に出場するだけでは、見えないものがいっぱい見えましたね。改めて、いろんな方々が運営のお手伝いをしてくれて大会というものが支えられているんだと、感じました。ただ、試合だけやっていればいいというわけじゃなくて、感謝の気持ちを持つことで人間としての幅も広がるし、これからビーチバレーの競技人口を増やしていきたいということを考えたときには、そういうところが不可欠。トップ選手としての責任と自覚がありますから、いつまでもそういう気持ちを忘れずに来年も可能な限り、全国を行脚できたらいいですね」


──プライベートでは、6月に第一子が誕生しました。
「結婚したときもそうでしたけど、子供を授かってから自覚も変わるし、そういった意味で競技に対しての姿勢も変わりましたね。家の中での過ごし方も変わってくるわけですから。抱っこしすぎて、上腕二頭筋がえらく発達してきましたから(笑)。家族が増えたことで新しい発見も多いし、なんでも経験ですよね。それを生かすも殺すも自分次第。プライベートも充実させて、プレーにもいい影響を及ぼしたいですね」


──総括すると、今年はいろんなことに変化が起きた一年でしたね。
「そうですね。五輪後ということでのんびりするものだと思ったけれど、意外とオンでもオフでもいろいろありましたね。今まで歩んできたビーチバレー人生の中でもだいぶ色がも違う一年になったし、中身も違うものになりました。同じことを毎年繰り返すよりも、新しいことをやっていくことはいいことですよね。だからこそ、来年も自分をしっかり高めてがんばっていきたいと思います」


  2010年は、白鳥とペアを組んで丸4年を迎えるアジア競技大会が開催される。そして、2011年からはロンドン五輪の予選がついに始まる。北京五輪以上の成績を残すため、朝日の未知なる挑戦は続く。

                            撮影/松永和章(Agence SHOT) 


PROFILE あさひ けんたろう
1975年9月19日生まれ。34歳。熊本県出身。
身長199cm。鎮西高、法政大出身。CHINTAI所属。


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